新書の書棚

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歴史を知ると、コーヒーはもっと豊かに味わえる【新書読書】

旦部 幸博 珈琲の世界史 講談社現代新書, 2017/10/18     「食文化の歴史本」って好きなんです。 一つには、「歴史という観点から食を捉えることが出来る」から。 もう一つは、「食という断面で歴史を捉え直すことが出来る」から。 今回はそんな本を一冊紹介します。   コーヒーは紅茶と並んで世界中で供されている飲料の一つです。 そして紅茶と同様に、世界を背景にし […]

基礎医学研究の熱さ・面白さを覗いてみたい【新書読書】

児玉 龍彦, 浜窪 隆雄 考える血管 細胞の相互作用から見た新しい血管像 ブルーバックス, 1997/6/20   高校生物の教科書と学術的な医学書の中間くらいのレベル。 こういうのはブルーバックスのお家芸ですね。   著者の児玉龍彦氏は基礎医学研究で非常に有名な方です。 本書も、題材は「生活習慣病」という比較的一般ウケするものでありながら、アプローチとしてはゴリゴリの生物学で […]

「ギャンブルなんて損をするだけ」と言う主張がナンセンスである理由【新書読書】

谷岡 一郎 ツキの法則 PHP新書 1997/7/1     「これは本当に出版社の手を経た本なのか……?」という不安になるような本が多いPHP新書。 本書も「中公」や「ちくま」だったらまず書籍にならないだろう、という内容なんですが、そのバランスの危うさが逆にいい味になっている気がする。いや、気のせいかもしれない。   本書は「ギャンブルはこうすれば勝てる」という「必 […]

評判の良い新書レーベルにも微妙な本はあるよね【新書読書】

金子 隆芳 色彩の心理学 岩波新書, 1990/8/20     「文系の大学生なら新書くらい読むべきだ」 「新書にも色々あるだろう。読めばいいってものじゃない」 「なら岩波新書ならハズレは無い。分からなければ岩波新書から選べ」   ……こういうやり取りを見る度にモヤモヤしてしまうのは、 私が岩波でも時々「ハズレだなー」と思う本を引くからです。 なぜAmazonで電子 […]

イデオロギーは一旦脇に置いて、まず「科学としての進化学説」に触れてみる【新書読書】

木村 資生 生物進化を考える 岩波新書 1988/4/20     進化論、お好きですか? ネットの皆様が進化論を語るのが大好きなのは重々存じております。   ところで、日本には世界的にも有名な進化学者がいましたね。 え? 知らない? いやいやまさかそんなはずは……。 こちら、木村資生大先生でございます。 生物の教科書では「遺伝的浮動」や「進化の中立説」というキーワー […]

「大学」は「最高に贅沢な独学のツール」だと思っておくと良い【新書読書】

田中 研之輔 先生は教えてくれない大学のトリセツ ちくまプリマー新書, 2017/4/6     3月は進学と卒業のシーズンです。 Twitter等でも続々と進学先が決まった受験生が目立ち、めでたい雰囲気ですね。   散々言われていると思いますが、「高校→大学」での環境変化は非常に大きいものです。 この差分に比べれば「大学の偏差値がいくつ高い/低い」なんて違いは誤差み […]

「著作権」はネットで発信するための「運転免許」みたいなもの【新書読書】

福井 健策 18歳の著作権入門 ちくまプリマー新書, 2015/1/8     昨今、ほとんどの人がスマホを持って、ネットに接続しています。そしてSNSにも。 現代において「ネットを利用できる」ことは「公に情報を発信できる」こととほぼ同義です。 「誰もが発信者になる時代」において、「著作権」は「誰もが関わる問題」となりました。   あまり意識されていないかもしれません […]

物理と化学と生物と心理を、「色」というテーマで横断する【新書読書】

齋藤 勝裕 光と色彩の科学 ―発色の原理から色の見える仕組みまで ブルーバックス, 2020/10/21   高校理科、すなわち物理や化学や生物に対して、「そんなのお勉強して何の役に立つの?」という声はそれほどマイノリティではないと思います。 それから、「そんな小難しいこと勉強したくない」という人が多数派なのも知っています。 (「多数派じゃないでしょ」と思った方、その環境は大事にして下さ […]

ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない【新書読書】

漆原 直行 ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない マイナビ新書 2012/2/24   いつも書評ブログの記事タイトルは本の一行キャッチコピーみたいにしてるんだけど、このタイトルには流石に勝てませんでしたね……普通に書名を記事タイトルにしちゃったよ。 この本の内容はこのタイトルに尽きます……というのも呆気ないので、もう少し書きます。   おそらく私のブログなど読んでいる方々 […]

「日本人だけど、日本語についてあまり知らないな」と思ったら読む本【新書読書】

金田一 春彦 日本語〈上〉 岩波新書 1988/1/20     巷では「本当は知らない日本語」みたいなネタはウケやすいようで、Twitterなどでも良くバズる定番の一つではあります。 「そんなに好きなら、そういうネタだけ書いた本があるんだから読めばいいのになぁ……」 と、私がいつも思い浮かべるのがこの本。    短いタイトルほどダメ本率は低い傾向があります  ―小飼 […]

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