言語学

言語の構造や意味を科学的に扱う

「一ヶ月」の「ヶ」って何?【隙間リサーチ】

明けましておめでとうございます。 相変わらず更新にムラがありますが、今年も変なペースで更新していこうと思います。   最近更新が減ってるなーと思っていたところ、Twitterで小ネタを拾ったのでまとめてみました。   タイトルの通りですが、今回は「~ヶ月」という言い回しの謎について。 もっと単純に言えば、「数字と月の間に挟まってる『ヶ』って何?」という話です。   「ヶ」=「箇」 コトバンク経由で「デジタル大辞泉」を読むと、面白い事が書いてあります。 「箇」の略体「 […]

「漢字は表意文字」と教えるのは正しいのか【隙間リサーチ】

「漢字は表意文字である」 ――昔こう教わった人は多いでしょう。   しかし近年、「漢字は表語文字である」ともよく目にします。 インターネットではこっちの論調が強い印象。   今回は、「『漢字は表意文字』というアノ教え方は妥当なのか」を、 専門家の文献を参考に検討してみました。 表音文字・表意文字を整理する 現代の日本語学では、言語を表記する文字は以下の3つに分類します。(子安, 2003)(町田, 2011)   ・音素文字 phonogram  =音素(≒子音や母 […]

【書評】 図説 世界の文字とことば

町田 和彦(編): 図説 世界の文字とことば. 河出書房新社, 2014/8/7     BACKGROUND ――対象 世界には数千の言語が存在します。 多くは親戚の言語があり、「どの言語とどの言語が近いか」といった系統樹などは社会の教科書にもよく載っています。 では、「文字」はどうでしょう? これらは言語の系統樹と一致するのでしょうか? 結論から言うと「No.」なのです。   本書は「文字」の系統樹から世界の言語を眺めてみるという試みです。 50種類近くの言語と […]

エスキモーの雪の名前は何種類?【隙間リサーチ】

有名な雑学ネタに、「エスキモー※は雪を100通りにも呼び分ける」という話があります。 これ、実際の真偽はどうなんでしょうか? 日本でも英語圏でも「サピア=ウォーフの仮説」と絡めて持ち出される例でありますが、実際はかなりデマによって誇張されている話のようです。 今回はこれを確かめてみようと思います。 ※なお、現代では「エスキモー」との呼び名は不適切との声もあり「イヌイット」と表記するのがpolitically correctではありますが、今回は歴史的な話をする関係上こちらの呼称を使わせて頂きます […]

【書評】ことばの発達の謎を解く

【書評】 ことばの発達の謎を解く   ことばの発達の謎を解く 著:今井むつみ , ちくまプリマー新書, 2013/1/9       BACKGROUND ――対象  「子どもの言語獲得」は言語学の上でも教育学の上でも、非常に重要な過程です。  身近な領域では「外国語学習」との関連で、「正常な子どもが母国語を獲得するプロセス」がフォーカスされることが多々あります。また、「生成文法」という言葉を耳にしたことがある方も多いと思いますが、これもまた「子どもの自然 […]