2021年6月

「反省させる」と、本当に「犯罪者になる」のか?【新書読書】

岡本 茂樹   反省させると犯罪者になります 2013/5/17, 新潮新書   今回は攻めたタイトルのこの本です。 著者は長年に渡って刑務所における受刑者の教育に携わっており、本書もそこでの経験から書かれています。   このタイトルを目にした時に、反射的に「『反省』の何が悪いのか」と言いたくなる方も多いかもしれません。しかし、本書の主張は「『反省』が悪い」ということではありません。 本書の主張は、「強制力で『反省させる』ことに教育的効果が無い」ということです。 「悪いことを […]

シンプルで王道的なタイトルの新書には良書が多い【新書読書】

黒田 龍之助  世界の言語入門 講談社現代新書, 2008/9/19   見て下さい! この短くスマートなタイトル! そして人文系に定評のある講談社現代新書! これは文系大学生の教科書に推薦されるようなスタンダードかつバランスの取れた良書に違いない!   などという予断を平然と打ち砕く本です。 いや、悪い本ではないんですが……合う人と合わない人がかなり分かれそうな本です。   この『世界の言語入門』という本、いかにも「言語学習者向けのマジメでオーソドックスな本ですよ […]

ネットを捨てよ、書へ戻ろう【新書読書】

杉山 登志郎 発達障害の子どもたち 講談社現代新書, 2007/12/19     「発達障害」を専門とする臨床家の手による、一般向けの概説書です。 このトピックは喧々諤々ですが、インターネットでは本当に好き放題に言われているので、「何か一つでもマトモな書籍を紹介しなければ」と以前から思っていたところです。   かねてより診断基準や呼称が入り乱れて混沌としている「発達障害」ですが、本書の中では以下の4グループに分けて概観しています。 第一グループ:精神発達遅滞、境界 […]