2021年11月

動物の話をすぐヒトに当てはめたがる人は、まず動物のことを学んだ方が良いんじゃないだろうか【新書読書】

日高 敏隆 動物の言い分 人間の言い分 角川oneテーマ21 2001/5/1   今週は動物の雑学ネタ。 一昔前に「〇〇な動物」みたいな本も流行ったりしましたが、本書は更にそれより一回りくらい前に出版されているので、動物雑学本の先駆けと言ったところでしょうか。 「動物を学ぶ本」というより「物知りおじさんの動物面白トーク」くらいの感覚で読めます。 章立ては一応あるけど、あまりそれに沿って構成がまとまっているわけではなし。それぞれの項ごとに動物についての小話が列挙されています。 列挙され […]

古今東西文理を問わず、学者たちは「分類」という白昼夢を見る【新書読書】

三中 信宏 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか 講談社現代新書, 2009/9/17   「種は幻想」 この発言を初めて目にした時、私は非常に衝撃を受けました。 その発言が、生物学者であり「現代の博物学者」といっても過言ではない、「その道の専門家」から発せられたものだったからです。 (目にしたのがこのツイートだったかは定かでないのですが、今検索したらこれがヒットしたので、ここに貼っておきます) 【種】は幻想,【亜種】は妄想,【属】は白日夢. QT @haruyo_y: […]

「酒呑童子」を漫画で読む【新書読書】

大塚 英志(編集), 山本 忠宏(編集) まんが訳 酒呑童子絵巻 ちくま新書 2020/5/8   この発想は無かった!   本書は絵巻物の「まんが訳」です。 「現代語訳」ではなく、「コミカライズ」でもなく、「まんが訳」なんです。   何を言ってるかわからないと思いますが、見て頂く方がイメージを掴みやすいと思います。 試しに1ページ引用しましょう。   大塚 英志(編集), 山本 忠宏(編集)(2020)『まんが訳 酒呑童子絵巻』ちくま新書, P.8 こん […]

「視れども見えず」を科学で切り取る【新書読書】

山口 真美 視覚世界の謎に迫る 脳と視覚の実験心理学 ブルーバックス, 2005/11/18   視覚の発達を起点に、ヒトの視覚認知について概説した本です。 本書では、主として「脳がどのように視覚情報を処理しているか」という「視覚のソフトウェア面」について語っています。   私たちは「視覚」という人体の機能について、「カメラのように外界の光情報を忠実に反映する装置」だと思っていますが、実際にはそれだけのものではありません。 これを示す端的な例として、冒頭では「生まれつき目の見 […]