斎藤 信哉 ピアノはなぜ黒いのか 幻冬舎新書, 2007/5/1 「ピアノ」は「日本で最もポピュラーな楽器」の一つでしょう。 人によっては「最もグローバルな楽器」と主張するかもしれません。 しかし、元から鍵盤楽器が音楽文化と歩みを揃えて発展してきたヨーロッパに対して、「日本におけるピアノの立ち位置」というのは、実はかなり特殊な事情が絡んでいるようです。 端 […]
笹原 宏之 訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語 光文社新書, 2008/5/16 笹原 宏之 訓読みのはなし 漢字文化と日本語 角川ソフィア文庫, 2014/4/25 ※光文社新書と角川ソフィア文庫で同タイトルが出ています。 後から出た角川ソフィア文庫の方が価格が安く、わずかですが加筆・修正がなされているので、基本的にはこちらを推奨します。 ただ、加筆・修正箇所はわずかなので、Kindle […]
上野充 (著), 山口宗彦 (著) 図解 台風の科学 発生・発達のしくみから地球温暖化の影響まで ブルーバックス, 2012/7/20 今回は季節モノを持ってきました。 「台風」という現象一つで一冊語り通すという、なかなかにキマった本です。 気象の異端児ともいうべき「台風」。 こいつを理解するためには、実はかなりの予備知識が必要です。 中学理科では「高気圧」「低気圧」 […]
山崎 元, 水瀬ケンイチ 全面改訂 ほったらかし投資術 朝日新書, 2015/6/12 ちょっと前に資産運用のことをTwitterで呟きました。 ツリーごとコピペするのは冗長なので要点をかいつまみますが、 ・素人考えで買った個別株の含み益よりも米国インデックスの利益の方が遥かに大きかった ・私にとっては株を頑張るより普通に働いてインデックス投資する方が総合的に利益が大きい という個人 […]
原沢 伊都夫 日本人のための日本語文法入門 講談社現代新書, 2012/9/14 英語教育の世界で「ネイティブ信仰」みたいなのってあるじゃないですか。 言語学や教育学について何の素養もない外国人が「ネイティブ」だというだけで英語のレッスンをしていたり。 「この文法はネイティブに聞いたらこう言ってた」みたいな言い分がまことしやかに権威性をまとっていたり。 でも実際のところ […]
竹内 淳 高校数学でわかるシュレディンガー方程式 量子力学を学びたい人、ほんとうに理解したい人へ ブルーバックス, 2005/3/17 「みんなが名前くらいは知っているけど、実物にちゃんと中身を見た人は少ない」 「大多数の人々は『何となく難しそう』程度のイメージしか持っていない」 そういうものって、世の中に結構あります。 「アインシュタインの相対性理論」や「ゲーデルの不完全性定理」と […]
オリヴァー・サックス (著), 大田直子 (翻訳) 見てしまう人びと 幻覚の脳科学 ハヤカワ・ノンフィクション文庫, 2018/3/20 今回は新書じゃなくて文庫です。 まぁ時々こういうことがあってもいいでしょう。 SNSでちょっとしたオカルトなお話がありました。 当人が本当に「そう」なのかは分からないので直接引用はしませんが、簡単に言うと「十代の娘が動物の霊に憑かれた […]
中山 元 フーコー入門 ちくま新書, 1996/6/1 今回は「素人として哲学書・思想書を読むこと」についてのお話。 「○○入門」的なダイジェスト版の解説書について、哲学を専門とする方々は各々一家言お持ちかと思います。 「原著を原語で読んで自分で解釈しなきゃ話にならん」という方もいらっしゃるようです。 しかし、「2チームが互いに9人以上揃えて […]
小泉 英明 脳の科学史 フロイトから脳地図、MRIへ 角川SSC新書, 2011/3/10 一般向けの「脳科学の本」では、よく「〇〇をやると脳のここが活性化します」という言い回しが度々見られます。 しかし、この「脳が活性化する」という記述が何を意味するのかが、その本にはきちんと書いてあるでしょうか? 「脳科学でこんなことが分かった」という「結論」の部分は頻繁に喧伝されますが、その研 […]
岡本 茂樹 反省させると犯罪者になります 2013/5/17, 新潮新書 今回は攻めたタイトルのこの本です。 著者は長年に渡って刑務所における受刑者の教育に携わっており、本書もそこでの経験から書かれています。 このタイトルを目にした時に、反射的に「『反省』の何が悪いのか」と言いたくなる方も多いかもしれません。しかし、本書の主張は「『反省』が悪い」ということではありま […]