ウェクスラー式知能検査(WAIS・WISC)は現在最も普及している知能検査の一つです。 前にこちらの記事で簡単に説明をしました。 「ウェクスラー式」知能テストの特徴は?【未知会ログ】 現行の第4版のWAISでは、総スコアとしての「知能指数(IQ)」の他に、4つの指標を算出します。 ・言語理解:Verbal Comprehension ・知覚推理:Perceptual Reasonin […]
数年前から、暇な休日にふらっと献血に行くようになりました。 かれこれ累計で20回以上※になります。 (※途中で一回カードを無くしているので正確な回数は不明。現在のカードでは18回) 今更ながら気になったのが、 「習慣的に血を抜く」という行為は人体に何らかの影響を与えうるのか? ということ 1回や2回ならともかく、2ヶ月に1回とかのレベルでコンスタントに血を抜いている人な […]
「知能」のほとんどは、物質としては「脳」に由来します。 このため、この連載でも「脳」の話題は今後扱っていくことになります。 今回概観するのは、脳の「4葉」の働きです。 これは脳の構造と機能において最も基本的な知識です。 事前の予習として、こちらの記事で脳の全体像を大雑把に把握しておくと理解が捗るかと思います。 今回は内側面や辺縁系は扱わないので、外から見た図だけで十分で […]
今回は少し毛色が変わって、テクノロジーの話です。 「脳の研究でこんなことが分かった」というニュース記事を読む時、「どうやって調べたか」は意識されにくいかもしれません。 しかし、脳の研究には何種類かのアプローチがあり、手法の性質により結果も制約を受けます。 つまり、脳研究の内容を適切に読み解くためには、手法に関する知識は不可欠なのです。 そんなわけで、今回は「脳の研究手法 […]
Gardnerの「多重知能理論」、Sternbergの「Successful intelligence」と、 ここまで「既存の知能理論に対するオルタナティブな理論」を紹介してきました。 いずれの理論も、主流的な知能理論を置き換えるには至りませんでしたが、 近代的な知能理論の「死角」を指摘する意義を持っていました。 今回紹介するAckermanの「PPIK理論」も、当時の主流知能理論の […]
今回はSternbergの「三頭理論 triarchic theory」について。 この理論は彼の「Successful intelligence」というコンセプトに基づいているので、今回はこの2つをまとめて紹介します。 前回紹介したGardnerの「多重知能理論」と同様、この理論も現状の王道である「知能テストで測られる知能」へのアンチテーゼとしての側面を持っています。 […]
ここまでの記事で、「一般知能因子g」と、そこから派生した「CHC理論」「g-VPRモデル」を紹介してきました。 これらは現在のメジャーな知能テストにも取り入れられてます。 いわば「主流」とも言うべき知能理論ですね。 ここで一旦、他方へ目を転じてみましょう。 ここから数回に渡って紹介するのは、「一般知能」や「CHC理論」といった主流の知能理論に対して、ある種のアンチテーゼとして生まれた […]
「全ての『知能』は正相関する」 この事実から「一般知能因子 g」なる概念が提唱されました。(前々回の記事) しかし「一般因子と特殊因子で全てを説明する」というのはとても大雑把なモデルでした。 今回紹介するのは、「g」の概念を踏まえつつ発展させた2つの知能モデルです。 「CHC理論」と「g-VPRモデル」についてお話しましょう。 流動性と結晶性 先に紹介するのは、「Cat […]
前の記事では、知能の一般因子「g」を扱いました。 これは、各テストのスコアを元にして、「全ての知能のベースをなす因子」を統計的に抽出することで得られる ……というのが前回のお話です。 しかし、この説明だけではイマイチ納得しきれない方も多いかと思います。 これを自分で計算してみたいと思う方もいるでしょう。 というわけで今回は、「g」の導出でも使われる「因子分析」を実際にや […]
前回の記事では「知能」の研究の3つのアプローチを紹介しました。 1.Psychometric level (心理測定レベル) 2.Information-Processing level (情報処理レベル) 3.Brain level (脳レベル) 今回は「心理測定Psychometric」が生んだ最大の発明とも言える、「g因子」について紹介します。 全ての「知能」は正相関する まず一般に、「知的 […]