新書の書棚

2/6ページ

英語の勉強を疎かにしてきた人ほど「ネイティブ信仰」に陥りやすいよね【新書読書】

デイビッド・セイン(著), 森田 修(著) やり直し教養講座 英文法、ネイティブが教えるとこうなります NHK出版新書, 2011/4/7   Kindle本を買うようになってから、「ビジネス書」というジャンルがどうしても視界に入ってきてしまいまして。 Kindleセールを眺めるようになって気付いたんですが、面白いことに「ビジネス書」の中にも「英語の学び直し」とか「数学の学び直し」みたいな企画の本が結構あるんですね。 「学び直したいのならその『やり直したい』レベルの参考書を買って勉強す […]

動物の話をすぐヒトに当てはめたがる人は、まず動物のことを学んだ方が良いんじゃないだろうか【新書読書】

日高 敏隆 動物の言い分 人間の言い分 角川oneテーマ21 2001/5/1   今週は動物の雑学ネタ。 一昔前に「〇〇な動物」みたいな本も流行ったりしましたが、本書は更にそれより一回りくらい前に出版されているので、動物雑学本の先駆けと言ったところでしょうか。 「動物を学ぶ本」というより「物知りおじさんの動物面白トーク」くらいの感覚で読めます。 章立ては一応あるけど、あまりそれに沿って構成がまとまっているわけではなし。それぞれの項ごとに動物についての小話が列挙されています。 列挙され […]

古今東西文理を問わず、学者たちは「分類」という白昼夢を見る【新書読書】

三中 信宏 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか 講談社現代新書, 2009/9/17   「種は幻想」 この発言を初めて目にした時、私は非常に衝撃を受けました。 その発言が、生物学者であり「現代の博物学者」といっても過言ではない、「その道の専門家」から発せられたものだったからです。 (目にしたのがこのツイートだったかは定かでないのですが、今検索したらこれがヒットしたので、ここに貼っておきます) 【種】は幻想,【亜種】は妄想,【属】は白日夢. QT @haruyo_y: […]

「酒呑童子」を漫画で読む【新書読書】

大塚 英志(編集), 山本 忠宏(編集) まんが訳 酒呑童子絵巻 ちくま新書 2020/5/8   この発想は無かった!   本書は絵巻物の「まんが訳」です。 「現代語訳」ではなく、「コミカライズ」でもなく、「まんが訳」なんです。   何を言ってるかわからないと思いますが、見て頂く方がイメージを掴みやすいと思います。 試しに1ページ引用しましょう。   大塚 英志(編集), 山本 忠宏(編集)(2020)『まんが訳 酒呑童子絵巻』ちくま新書, P.8 こん […]

「視れども見えず」を科学で切り取る【新書読書】

山口 真美 視覚世界の謎に迫る 脳と視覚の実験心理学 ブルーバックス, 2005/11/18   視覚の発達を起点に、ヒトの視覚認知について概説した本です。 本書では、主として「脳がどのように視覚情報を処理しているか」という「視覚のソフトウェア面」について語っています。   私たちは「視覚」という人体の機能について、「カメラのように外界の光情報を忠実に反映する装置」だと思っていますが、実際にはそれだけのものではありません。 これを示す端的な例として、冒頭では「生まれつき目の見 […]

「よく読むこと」の限界と、「人は一人では賢くなれない」という話【新書読書】

西林 克彦 わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 光文社新書 2005/9/20   「質より量」の読書をしてるなーと思い始めた頃に読む本。 数々の例題を通して「いい加減に読んでいる」ことを突きつけてくれる良書です。   本書の大筋の主張はシンプルで、 ・思い込みで読むな ・部分をちゃんと読め ・部分と部分の整合性に気をつけろ ・「まだ自分の読みは不十分」と常に疑え といったところです。 主張は普通なんですが、これを読者に芯から納得させる筋立てが本当に上手い。 一つ一つ […]

「美術の蘊蓄は小難しくて良く分からん!」という人にこそ読んでほしい入門書【新書読書】

池上 英洋 西洋美術史入門 ちくまプリマー新書 2012/12/5   結構前から積んでた本なんですが、最近ようやく読みました。 あまりの面白さから一気に通読し、そして後悔しました。 「アノ本やソノ本に手を付ける前に、この本を一番最初に読めばよかった!」と。   本書の「分かりやすさ」は美術史本の中でもピカイチです。 あまり話題や情報を散らかさず、一つの読み物として読める構成になっているからでしょう。 大学1年生向け講義をベースにしているということですが、気楽なトークを聞いて […]

推理小説のように「麻酔を嗅がせて一瞬で気絶させる」ことは可能ですか?【新書読書】

諏訪 邦夫 麻酔の科学 手術を支える力持ち ブルーバックス, 2010/6/22     突然ですが、「麻酔科医」と呼ばれる医師のことはご存知でしょうか。 近年はマンガ等にもなっているので、昔より知名度は上がっているかもしれません。 心臓には「心臓の医師」、脳には「脳の医師」がいるように、麻酔には「麻酔の医師」がいるのです。「特定の臓器を専門としない」という意味では珍しい診療科の一つではあります。 医療の外の世界では「麻酔」という言葉をあたかも「一つの作用を持った一つの薬」で […]

「貧困」と「性風俗」と「知的障害」の密接な関係【新書読書】

坂爪 真吾 性風俗のいびつな現場 ちくま新書, 2016/1/7   「性産業のことあんまり知らんなー」と前々から思ってたので、性風俗についての教養が欲しいなと思って何冊か購入しました。 性風俗の話って、何でみんな「まぁこのくらい常識でしょ」みたいなツラして語るのに、利用有無の話になると「いや俺は行ってないけど」って言うんでしょうね。 「体験してないけど知っている」ということは、みんな実は読書家なのでしょうか。   本書は性産業に関わる色々な立場の人々への取材をまとめたルポ集 […]

ハロウィンも近いから誤解されがちな『フランケンシュタイン』について語らせてほしい【新書読書】

廣野 由美子 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義 中公新書, 2005/3/1   8月頃にある方と『フランケンシュタイン』の話をしてから自分の中でフランケンシュタインが再燃してまして。 『フランケンシュタイン』マリー・ウォルストンクラフト・シェリー 原作を読んだり関連書籍を読み散らかしたりしていました。   キャラクターとしての「フランケンシュタインの怪物」は、すっかり「ホラー」の文脈に位置付けられていますが、原作を読むと実は「人間が人間を造ること」「科学者がそ […]

1 2 6