ここまでの記事で、「一般知能因子g」と、そこから派生した「CHC理論」「g-VPRモデル」を紹介してきました。 これらは現在のメジャーな知能テストにも取り入れられてます。 いわば「主流」とも言うべき知能理論ですね。 ここで一旦、他方へ目を転じてみましょう。 ここから数回に渡って紹介するのは、「一般知能」や「CHC理論」といった主流の知能理論に対して、ある種のアンチテーゼとして生まれた […]
「IQテスト」と「大学入試」の基礎理論には共通する部分があります。 これは以前の記事でも指摘していますが、何故かと言えばIQテストは「頭脳の個人差を数値にして客観化する」という目的を突き詰めて作られているからです。 そう、「知能テスト Intelligence test」の理論には、センター試験のような大学入試のテストを考える上でも非常に有用な考え方がたくさんあるのです。   […]
前々回の記事の冒頭で、「広義の知能テスト」について触れました。 しかし何と言っても現在世界でスタンダードになっている知能テストは「ウェクスラー式知能検査(WISC, WAIS)」です。 今回は、他の様々な「知能テストintelligence test」と対比しつつ、WAISの立ち位置を確認してみたいと思います。 尚、WISCは現在米国で第5版(WISC-V)が発売されていますが、日本 […]
知能テストのスコアに何が反映されているか、ここまでの記事で整理してきました。 今回はこれらの内容を踏まえつつ、「知能とは何か」そして「知能テストのスコアはその中でどう位置づけられるべきか」についてまとめます。 ※以下では「知能テスト」とは、広義に「短時間の机上テストで知的能力を定量化するもの」全般を指しています。 ただし「知能指数(IQ)」と言った場合には、BinetやWechsle […]
前回の記事では知能テストの誕生の歴史を紹介しました。 『知能テスト』が出現したことで、人類は『知能』を日常生活的な『賢さ』から切り離して考えられるようになりました。 ……本当にそうでしょうか? 「環境の影響を取り除いた『純粋な知能』」というものは本当に計測可能なのか。 これが今回のテーマです。 「知能」の実体と虚構 「知能」は「身長」や「体重」のような物理的性質ではありません。 では […]
謝辞・重要なお知らせ 当勉強会は、2020年7月16日を以て第一期終了と致しました。 参加頂いた方、そして記事を読んで頂いた皆様に、この場を借りて感謝申し上げます。 当ブログでの「知能」に関する記事については、まだ数回分のネタが溜まっているので引き続き連載していく予定です。 近いうちに第二期として再始動する予定はありますが、現時点では会期は未定です。 再始動の際には改め […]
「漢字は表意文字である」 ――昔こう教わった人は多いでしょう。 しかし近年、「漢字は表語文字である」ともよく目にします。 インターネットではこっちの論調が強い印象。 今回は、「『漢字は表意文字』というアノ教え方は妥当なのか」を、 専門家の文献を参考に検討してみました。 表音文字・表意文字を整理する 現代の日本語学では、言語を表記する文字は以下の3つに分類します。(子安, […]
今回はこちらの記事と姉妹編になっています。 【学習】軽い気持ちで学術論文を読もう ――論文検索のすすめ【隙間リサーチ】 前記事では、「論文の探し方」にフォーカスして紹介しました。 しかし、探してみると「論文自体の読み方」もライト層向けはあまり無いようで……。 こういうのって、みんな「習うより慣れろ」で研究室の先輩や教員から聞いて習得するのかもしれないですね。 というわ […]
【書評】 ことばの発達の謎を解く ことばの発達の謎を解く 著:今井むつみ , ちくまプリマー新書, 2013/1/9 BACKGROUND ――対象 「子どもの言語獲得」は言語学の上でも教育学の上でも、非常に重要な過程です。 身近な領域では「外国語学習」との関連で、「正常な子どもが母国語を獲得するプロセス」がフォーカスされることが多々あり […]
大学受験生は今週末がセンター試験に当たりますね。 試験前日の必勝法というと、皆さん一家言ある方も多いかもしれません。 私が強く勧めるのはシンプルです。 「とにかく良く寝ろ」 これに納得頂けたら、以下の記事は読む必要がありません。 (興味が向いたら4だけどうぞ) 今回は「試験前日の睡眠がスコアを上げる」根拠と、眠る前の工夫を紹介します。 重要な科目ほど睡眠不足に弱い まず […]