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「日本人だけど、日本語についてあまり知らないな」と思ったら読む本【新書読書】

金田一 春彦 日本語〈上〉 岩波新書 1988/1/20     巷では「本当は知らない日本語」みたいなネタはウケやすいようで、Twitterなどでも良くバズる定番の一つではあります。 「そんなに好きなら、そういうネタだけ書いた本があるんだから読めばいいのになぁ……」 と、私がいつも思い浮かべるのがこの本。    短いタイトルほどダメ本率は低い傾向があります  ―小飼 […]

「一ヶ月」の「ヶ」って何?【隙間リサーチ】

明けましておめでとうございます。 相変わらず更新にムラがありますが、今年も変なペースで更新していこうと思います。   最近更新が減ってるなーと思っていたところ、Twitterで小ネタを拾ったのでまとめてみました。   タイトルの通りですが、今回は「~ヶ月」という言い回しの謎について。 もっと単純に言えば、「数字と月の間に挟まってる『ヶ』って何?」という話です。   「 […]

古いアイルランド語を辞書で引く方法

こんにちは。お久しぶりです。 情報化して久しい我々の社会ですが、たまに「ネットで調べればたいていのことはわかる」みたいな言葉を聞きます。 いつかも某小学生Youtuberが「漢字はググればいい」と発言したとか。別にその子に思うところがあるわけではないですが……。 世の中必ずしも「ググればわかる」ことばかりではなく、ジャンルによってはググっても情報が無かったり、あるいは逆に嘘情報が出てきたりします。 […]

「漢字は表意文字」と教えるのは正しいのか【隙間リサーチ】

「漢字は表意文字である」 ――昔こう教わった人は多いでしょう。   しかし近年、「漢字は表語文字である」ともよく目にします。 インターネットではこっちの論調が強い印象。   今回は、「『漢字は表意文字』というアノ教え方は妥当なのか」を、 専門家の文献を参考に検討してみました。 表音文字・表意文字を整理する 現代の日本語学では、言語を表記する文字は以下の3つに分類します。(子安, […]

頭の中に眠る神話【隙間リサーチ】

科学者というのは意外と神話が好きなもので、科学の用語にも神話に「元ネタ」を持つものが結構あります。 今回は「神話の言葉から直接派生した用語」や「神話の有名な言葉と同語源に当たる用語」を紹介していきましょう。   海馬 = Hippocampus 脳の内側で記憶を作っているのが「海馬」という部分です。 “BodyParts3D, © The Database Center fo […]

【書評】 図説 世界の文字とことば

町田 和彦(編): 図説 世界の文字とことば. 河出書房新社, 2014/8/7     BACKGROUND ――対象 世界には数千の言語が存在します。 多くは親戚の言語があり、「どの言語とどの言語が近いか」といった系統樹などは社会の教科書にもよく載っています。 では、「文字」はどうでしょう? これらは言語の系統樹と一致するのでしょうか? 結論から言うと「No.」なのです。 […]

エスキモーの雪の名前は何種類?【隙間リサーチ】

有名な雑学ネタに、「エスキモー※は雪を100通りにも呼び分ける」という話があります。 これ、実際の真偽はどうなんでしょうか? 日本でも英語圏でも「サピア=ウォーフの仮説」と絡めて持ち出される例でありますが、実際はかなりデマによって誇張されている話のようです。 今回はこれを確かめてみようと思います。 ※なお、現代では「エスキモー」との呼び名は不適切との声もあり「イヌイット」と表記するのがpoliti […]

【書評】ことばの発達の謎を解く

【書評】 ことばの発達の謎を解く   ことばの発達の謎を解く 著:今井むつみ , ちくまプリマー新書, 2013/1/9       BACKGROUND ――対象  「子どもの言語獲得」は言語学の上でも教育学の上でも、非常に重要な過程です。  身近な領域では「外国語学習」との関連で、「正常な子どもが母国語を獲得するプロセス」がフォーカスされることが多々あり […]

  • 2018.02.03

「ケルト神話」って何なのさ:① ケルト人と「ケルト神話」

皆さんは「ケルト神話」ってご存知でしょうか。聞いたことくらいはある?結構。聞いたこともない? それも結構。まあとりあえず読んでってくださいよ。 「ケルト神話」と聞いたとき、きっと多くの方が真っ先に思い出すのはあの英雄でしょう。そう、クーフーリンなどと呼ばれるあの人です。他にも何人かの英雄の名前を挙げることができることでしょう。ではケルト人の神々の名前を挙げられるでしょうか。あるいは「ケルト神話」が […]